2026年9月と10月をまたぐ取引はどちらの割合か
経過措置の控除割合は課税仕入れを行った日で決まります。請求日でも支払日でもありません。2026年9月と10月をまたぐ取引が80%と70%のどちらになるかを、パターン別に整理しました。
この日付は関係ありません
- 前受金の受取日
- 前払金の支払日
- 未収金・未払金の決済日
- 請求日
消費税の課税資産の譲渡等や課税仕入れの時期は、所得税や法人税の場合と同じように、原則として資産の引渡しやサービスの提供があった時とされています。 したがって、例えば、工事代金の前受金を受け取ったり、機械の購入について前払金を支払っていたとしても、その受取や支払の時期に関係なく、実際に引渡しやサービスの提供があった時が売上げや仕入れの時期となります。 国税庁 タックスアンサー No.6165[1]
パターン別
| 取引 | 課税仕入れの日 | 控除割合 | 理由 |
|---|---|---|---|
| 9月に納品を受け、10月に請求書が届いた | 9月 | 80% | 引渡しが9月 |
| 9月に請求書が届き、10月に納品を受けた | 10月 | 70% | 引渡しが10月 |
| 9月に前払金を支払い、10月に納品を受けた | 10月 | 70% | 支払日は関係なく、引渡しが10月 |
| 9月に納品を受け、10月に支払った | 9月 | 80% | 決済日は関係なく、引渡しが9月 |
| 9月中にサービスの提供を受け、11月に精算 | 9月 | 80% | 役務の提供が9月 |
| 9月末から10月初にかけて役務の提供を受けた | 要区分 | 両方 | 提供を受けた日ごとに判定します |
2023年10月1日〜2026年9月30日 の課税仕入れが80%、 2026年10月1日以後が70%です[2]。
例外として扱いが違うもの
短期前払費用
所得税または法人税の取扱いによりその支出した年度において必要経費の額または損金の額に算入している短期前払費用は、その支出した課税期間の課税仕入れとして取り扱われる[1]。
現金主義の特例
所得税法67条の現金主義による所得計算の特例の適用を受ける小規模事業者等は、費用の額を支出した日を課税仕入れの時期とすることができる(申告書にその旨を付記)[1]。
どちらも判定が事業者ごとの事情に依存します。継続的な支払いがあり、
9月と10月をまたぐ部分の金額が大きい場合は、税理士にご確認ください。
決算月とは無関係です
控除割合は課税仕入れを行った日で判定するため、事業年度がいつ始まろうと関係ありません。 2026年10月1日をまたぐ事業年度であれば、同じ事業年度の中で80%と70%が混在します。 経理処理では、10月1日を境に区分できるようにしておく必要があります。
決算月で変わるのは1億円上限のほうで、 こちらは「2026年10月1日以後に開始する課税期間」からなので、最大11か月ずれます。
よくある質問
請求書の日付で決まりますか。
決まりません。資産の引渡しやサービスの提供があった日で判定します。請求書がいつ発行されたか、いつ届いたかは関係ありません。
支払った日ではないのですか。
違います。前払金を支払っていても、未払金が残っていても、その受取や支払の時期に関係なく引渡しやサービス提供の日が基準です。
決算月によって変わりますか。
変わりません。控除割合は課税仕入れを行った日で判定するので、事業年度がいつ始まろうと、2026年10月1日以後の課税仕入れから70%です。決算月で変わるのは1億円上限のほうです。
家賃や保守料のような継続的なものはどうなりますか。
原則は役務の提供を受けた日で判定します。ただし短期前払費用として所得税・法人税で支出した年度に必要経費や損金に算入しているものは、その支出した課税期間の課税仕入れとして取り扱われます。
関連ページ
出典
本ページの数値はすべて以下の一次資料から取っています。リンクは該当ページに直接飛びます。
- 国税庁「タックスアンサー No.6165 前受金や前払金などがあるとき」
当サイト確認日:2026-09-15 - 国税庁「インボイス制度に関する令和8年度税制改正について」p.2 (2026-04 公表・2026-05 改訂)
該当箇所:2 適格請求書発行事業者以外の者から行った課税仕入れに係る税額控除に関する経過措置の改正(7・5・3割控除)/その他の改正
当サイト確認日:2026-09-15
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