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法人成りの「2年間は消費税が免除」はまだ効くのか

新しく設立した法人は基準期間がないため原則として納税義務が免除されます。ただしインボイス登録を受けると、課税売上高にかかわらず免除されません。2年免税と登録は同時に成り立ちません。

結論

2年免税とインボイス登録は
同時に成り立ちません

新設法人は基準期間がないため原則として納税義務が免除されます[1]。 しかし登録を受けている間は、課税売上高にかかわらず免除されません[3]。 「法人成りすれば2年間は消費税がかからない」は、登録しない場合の話です。

登録すると免除が効かなくなる

課税期間の基準期間における課税売上高が1,000万円以下であっても、適格請求書発行事業者の登録を受けている場合には、納税義務は免除されません。 国税庁 タックスアンサー No.6501 納税義務の免除[3]

登録は課税事業者であることが前提の制度なので、登録している限り免税事業者には戻れません。 戻るには登録取消届出書を出す必要があり、 そこには2年縛りが付く場合もあります[4]

登録しない場合でも、免除されないことがあります

新設法人は基準期間がないため原則免除ですが、国税庁は免除されない場合を挙げています[1]

  1. その事業年度の基準期間がない法人のうち、その事業年度開始の日における資本金の額または出資の金額が1,000万円以上であるとき
  2. 特定新規設立法人に該当するとき
  3. 特定期間における課税売上高が1,000万円を超えたとき(課税売上高に代えて給与等支払額の合計額により判定することもできる)
  4. 新設合併・吸収合併があった事業年度およびその翌事業年度以後の一定の場合
ひとり法人で実務上よく効いてくるのは資本金1,000万円以上特定期間の2つです。資本金を1,000万円未満にしていても、 特定期間の課税売上高が1,000万円を超えれば免除されません。

特定期間とは

特定期間
個人事業者その年の前年の1月1日から6月30日までの期間
法人原則として、その事業年度の前事業年度開始の日以後6か月の期間

6か月分に換算する必要はない。 なお特定期間の1,000万円の判定は、課税売上高に代えて給与等支払額の合計額により判定することもできます。 どちらで判定するかは任意なので、片方が超えていても他方で下回れば免除される余地があります[1]

判断の並べ方

登録しない登録する
自分の納税義務条件を満たせば免除免除されない
取引先の仕入税額控除経過措置の割合に制限される満額
資本金1,000万円の論点効いてくる意味を持たない
あとで変えるとき登録申請すればよい取消届出書+2年縛りの可能性

取引先が課税事業者中心なら、登録しないことの負担は相手側に出ます。 取引先が消費者中心なら、登録しない選択の余地は大きくなります。

このページは制度の整理であり、個別の設立判断についての助言ではありません。 資本金の額、設立時期、事業年度の決め方は税務以外の要素も絡みます。 実際の設立にあたっては税理士にご相談ください。

よくある質問

法人成りすれば2年間は消費税を納めなくてよいのですか。
インボイス登録をしなければ、基準期間がないため原則として免除されます。ただし資本金1,000万円以上などの例外があります。そしてインボイス登録を受けると、この免除は効きません
なぜ登録すると免除されないのですか。
国税庁は「基準期間における課税売上高が1,000万円以下であっても、適格請求書発行事業者の登録を受けている場合には、納税義務は免除されません」と明記しています。登録は課税事業者であることが前提だからです。
資本金はいくらにすべきですか。
基準期間がない事業年度でも、その事業年度開始の日における資本金の額または出資の金額が1,000万円以上なら免除されません。免税を狙うなら1,000万円未満にする必要があります。ただしインボイス登録をするなら、この論点自体が意味を持ちません。
取引先が課税事業者ばかりの場合はどうすべきですか。
登録しなければ取引先はあなたへの支払いについて仕入税額控除が満額できず、経過措置の割合に制限されます。免税のメリットと、取引先への影響を並べて判断することになります。金額が大きい場合は税理士にご相談ください。

関連ページ

出典

本ページの数値はすべて以下の一次資料から取っています。リンクは該当ページに直接飛びます。

  1. 国税庁「タックスアンサー No.6531 新規開業又は法人の新規設立のとき」
    当サイト確認日:2026-09-16
  2. 国税庁「タックスアンサー No.6137 課税期間」
    当サイト確認日:2026-09-15
  3. 国税庁「タックスアンサー No.6501 納税義務の免除」
    当サイト確認日:2026-09-15
  4. 国税庁「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A Ⅱ-1 登録手続」p.15
    該当箇所:問13 登録の取りやめ(登録取消届出書の提出期限と効力発生時期)
    当サイト確認日:2026-09-15

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