用語集
このサイトで使っている用語を、国税庁の定義にもとづいて整理しています。課税期間・基準期間・特定期間・みなし仕入率・調整対象固定資産・高額特定資産など。
制度の説明でよく出てくる言葉のうち、意味を取り違えると結論が変わるものを集めました。 定義は国税庁の記載にもとづいています。
| 用語 | 意味 | 詳しく |
|---|---|---|
| 課税期間[2] | 消費税を計算する単位期間。個人事業者は暦年(1月1日〜12月31日)、法人はその事業年度です。個人事業者に決算月はありません。 | ページ |
| 基準期間[5] | 納税義務や簡易課税の判定に使う過去の期間。個人事業者は前々年、法人は原則として前々事業年度です。ここの課税売上高が1,000万円以下なら原則として納税義務が免除され、5,000万円以下なら簡易課税を選べます。 | ページ |
| 特定期間[5] | 基準期間の課税売上高が1,000万円以下でも、ここの課税売上高が1,000万円を超えると納税義務は免除されません。課税売上高に代えて給与等支払額の合計額で判定することもでき、どちらで判定するかは任意です。 | — |
| 課税仕入れを行った日[7] | 経過措置の控除割合を決める日。原則として資産の引渡しやサービスの提供があった時で、請求日でも支払日でもありません。前受金・前払金・未収金・未払金があっても、その受取や支払の時期は関係しません。 | ページ |
| 経過措置(7・5・3割控除)[3] | 免税事業者など適格請求書発行事業者以外からの課税仕入れについて、一定割合を控除できる措置。令和8年度改正で適用期限が2年延長され、控除可能割合が見直されました。 | ページ |
| 控除限度額(1億円)[3] | 一の適格請求書発行事業者以外の者からの課税仕入れの額の合計額がその年又はその事業年度で1億円(改正前:10億円)を超える場合、超えた部分に経過措置を適用できません。取引先1者ごとの判定です。 | ページ |
| 2割特例[3] | 免税事業者から適格請求書発行事業者になった事業者が、納付税額を売上税額の2割にできる措置。令和8年9月30日までの日の属する課税期間で終了します。事前の届出は不要で、確定申告書に付記するだけです。 | ページ |
| 3割特例[3] | 2割特例の後継として令和8年度改正で創設。個人事業者に限定され、対象は令和9年分と令和10年分。納付税額は売上税額の3割です。法人は対象外。 | ページ |
| 簡易課税制度[1] | 売上税額に事業区分ごとのみなし仕入率を掛けて仕入控除税額を計算する制度。基準期間の課税売上高が5,000万円以下の場合に限り使えます。事前に届出書が必要で、2年間の継続適用の縛りがあります。 | ページ |
| みなし仕入率[1] | 事業区分ごとに定められた率。第1種事業 90%、第2種事業 80%、第3種事業 70%、第4種事業 60%、第5種事業 50%、第6種事業 40%。納付率は「1 − みなし仕入率」なので、3割特例(納付30%)と有利不利が業種で入れ替わります。 | ページ |
| 調整対象固定資産[4] | 一の取引単位につき、課税仕入れ等に係る支払対価の額(税抜)が100万円以上の棚卸資産以外の資産。取得すると3割特例が使えなくなる場合があります。 | ページ |
| 高額特定資産[4] | 一の取引単位につき、課税仕入れ等に係る支払対価の額(税抜)が1千万円以上の棚卸資産または調整対象固定資産。取得すると3割特例が使えなくなる場合があります。 | ページ |
| 少額特例 | 基準期間の課税売上高が1億円以下などの事業者が、税込1万円未満の課税仕入れについてインボイスの保存なしで帳簿のみで仕入税額控除ができる措置。相手が免税事業者でも全額控除できます。令和11年9月30日で終わります。 | ページ |
| 返還インボイス(適格返還請求書) | 値引き・返品・割戻しで売上金額を返したり債権を減額したときに交付する書類。税込1万円未満なら交付義務が免除されます。振込手数料を差し引かれたケースがこれに当たります。 | ページ |
| 登録取消届出書 | 正式名称は「適格請求書発行事業者の登録の取消しを求める旨の届出書」。翌課税期間の初日から起算して15日前の日までに提出します。この期限は休日でも順延しません。 | ページ |
| 登録番号 | 法人は「T」+法人番号13桁、個人事業者等は「T」+13桁の数字。個人事業者の番号はマイナンバーではなく、法人番号とも重複しない番号です。 | ページ |
取り違えが起きやすい組み合わせ
| 項目 | 何で決まるか |
|---|---|
| 控除割合の判定 | 課税仕入れを行った日。決算月に関係ありません |
| 1億円上限の適用開始 | 課税期間の開始日。決算月で最大11か月ずれます |
| 簡易課税の届出期限 | 翌課税期間に係る確定申告期限まで。休日なら順延します |
| 登録取消届出書の期限 | 翌課税期間の初日の15日前まで。休日でも順延しません |
同じ金額で意味が違うもの
この制度は同じ数字が別の意味で何度も出てきます。取り違えると結論が変わるので、 どちら向きの条件かを毎回確認してください。
| 金額 | どの制度か | 何の金額か | 向き |
|---|---|---|---|
| 1万円 | 少額特例 | 一回の取引の課税仕入れ(買手) | 未満なら帳簿のみで控除 |
| 返還インボイス | 請求・債権ごとの減額(売手) | 未満なら交付義務が免除 | |
| 1億円 | 少額特例の対象者 | 自分の基準期間の課税売上高 | 以下なら使える |
| 控除限度額 | 取引先1者ごとの課税仕入れ | 超えた部分が使えない | |
| 1,000万円 | 納税義務の免除 | 基準期間の課税売上高 | 以下なら免除 |
| 新設法人の特例 | 事業年度開始の日の資本金・出資金 | 以上なら免除されない | |
| 5,000万円 | 簡易課税 | 基準期間の課税売上高 | 以下なら使える |
3割特例が使えなくなる資産の金額基準
- 「課税選択届出書」を提出して課税事業者となった後2年以内に一般課税で調整対象固定資産の仕入れ等を行った場合において、「消費税課税事業者選択不適用届出書」の提出ができないことにより事業者免税点制度の適用が制限される課税期間
調整対象固定資産=一の取引単位につき課税仕入れ等に係る支払対価の額(税抜き)が100万円以上の棚卸資産以外の資産(消法2①十六、消令5)。なお免税事業者に係る登録の経過措置(28年改正法附則44④)で登録した者は「課税選択届出書」を出していないため該当しない。 - 一般課税で高額特定資産の仕入れ等を行った場合(棚卸資産の調整の適用を受けた場合)において事業者免税点制度の適用が制限される課税期間
高額特定資産=一の取引単位につき課税仕入れ等に係る支払対価の額(税抜き)が1千万円以上の棚卸資産又は調整対象固定資産(消法12の4①、消令25の5①)。
関連ページ
出典
本ページの数値はすべて以下の一次資料から取っています。リンクは該当ページに直接飛びます。
- 国税庁「インボイス制度に関するQ&A 問117-3(3割特例を適用するよりも簡易課税制度を適用した方が納付税額が少なくなる場合)【令和8年4月追加】」
当サイト確認日:2026-09-15 - 国税庁「タックスアンサー No.6137 課税期間」
当サイト確認日:2026-09-15 - 国税庁「インボイス制度に関する令和8年度税制改正について」p.2 (2026-04 公表・2026-05 改訂)
該当箇所:2 適格請求書発行事業者以外の者から行った課税仕入れに係る税額控除に関する経過措置の改正(7・5・3割控除)/その他の改正
当サイト確認日:2026-09-15 - 国税庁「インボイス制度に関するQ&A 問115-2(3割特例の適用ができない課税期間)【令和8年4月追加】」
当サイト確認日:2026-09-15 - 国税庁「タックスアンサー No.6501 納税義務の免除」
当サイト確認日:2026-09-15 - 国税庁「インボイス制度に関するQ&A 問115-2(3割特例の適用ができない課税期間)【令和8年4月追加】」
当サイト確認日:2026-09-15 - 国税庁「タックスアンサー No.6165 前受金や前払金などがあるとき」
当サイト確認日:2026-09-15
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